教室にくる生徒さんの中にはご兄弟で習う方もいます。ピアノを教えていると「兄弟とはいえ、こんなにちがうものだなあ!」と感じます。似ているなあ、と思った事は一度もありません。
お兄ちゃんは譜読みが得意で淡々と弾く、弟くんは譜読みは苦手だけど表現が豊か、とか。
お姉ちゃんはタッチが弱め、妹さんはしっかりしたタッチ、とか。
兄弟とはいえ、脳も身体も違うので当たり前ですかね。
ところで我が家には三人の子供がいます。
ピアノをみんな弾きますが、それぞれに特徴があります。
まず、第一子。女の子。
とにかく譜読みがダメ。大っ嫌い。拒否反応。
そのかわり、耳が良い!
耳コピ得意、絶対音感に近いものあり。(←訓練なんかしていませんよ)
器用だったためにそこそこ弾けて、小学校高学年あたりから中学生の頃は合唱の伴奏も引き受けていた。
ただ譜読みは必要に迫られてもしない主義。
耳コピに近い状態から、あとは指の記憶に頼っての演奏。楽譜からの情報で記憶してない分、本番は真っ白けのけ〜になる危険をはらんでおり、合唱の伴奏は聴いていても息が苦しくなるほど心配だった。
ブラスバンド所属フルート歴9年、特に高校の3年間では譜読みは鍛えられたようだった。
現在18歳、ピアノはたまに好きな曲をポロンポロン弾いてる。
第二子、男の子。
とにかく譜面ありき、の姿勢。
性格かねぇ?
と思いましたが、実はあまり耳がよくなかった。
聴覚に自信がないから、視覚に頼る。
そんな彼に自分でピッチを探し合わせて演奏するバイオリンを5年間もやらせてしまったのは、後から考えれば酷だった…ピアノはその点、押せばちゃんとしたドレミがでるから「楽だ〜!」と言っていた。
やはり小学校高学年から中学校にかけて伴奏を引き受けていた。ペース配分が下手で見ていて気を揉んだが、やればしっかり譜読みができるし、当日の演奏は安心してきけた。
現在中2、最近は千本桜にチャレンジしていたが、挫折。
第三子、女の子。
譜読みが大嫌い。譜読みになると視力が落ちるらしい。笑…
反抗期もあり、ドミソをドレミと読んで私をイラつかせる。が、実際は読めるスキルはある。
一度ひけるようになると、なかなか情感たっぷりに弾くときもある。指を動かすのは好き。
そして、歌うのが大好き。目立つのも好きだからステージに立つのは抵抗なし、ドレス着れるなら発表会出る〜❤の人。現在小3、これからどうなるか?
という三人、同じ遺伝子を持ち、同じワタシが教えましたが…三人三様です
人間ってうまくしたもので、自分が楽なように物事をこなすんですね。耳がよければ、聴覚にたより、読むのが得意なら視覚にたよる。指が器用なら、動きを触覚で覚えたり。
それをもちろん生かさない手はありません。ただ保険として、他の手段は持っておくと有利ですね。
そのアドバイスをして、導いていくのも私の仕事だなあ、と思います。