2024
05/21

褒めてもらえていますように

ピアニストのフジ子・ヘミングさん(92歳)が亡くなりました。

25年前(1999年)のNHKのドキュメンタリーが大きな反響を呼び、一躍有名になったフジ子・ヘミングさん。

さまざまなメディアにもよく登場し、ご自分の生い立ちについて話されていました。

その中でも母親についてのエピソードは印象に残っています。

フジ子さんのお母様はピアニストで、娘のピアノ教育には熱心さのあまりとても厳しく、キツイ言葉も浴びせていたそうです。(現代では「不適切」と言われるような言葉も・・・)

母親からは一度も褒めてもらえなかったと話す姿をメディアで何度も見ました。

フジ子さんは8年ほど前(84歳ごろ)、「たどりつく力」という本の中に、このような記述をしています

「・・・口が悪く、私は悪口ばかりいわれていたため、子どものころは母に対していい印象は持てなかったのですが、いまはその苦労がよくわかります。

 お母さん、本当はいま一番演奏を聴いてほしいのは、あなたです。

 きっといっさいほめることなく、ボロクソにいわれるでしょうが、それでもいいのです。

 私が世界の舞台でピアノを演奏している姿を、見てほしいんです。」

どんな聴衆より、お母さんに一番聴いてほしいと言い切っているフジ子さん。

フジ子さんの心の中には、「母親に褒めて欲しい、認めてほしい」という思いが常にあったのかもしれません。

そしてこのようにも書いています

「私はクリスチャンですから、母には天国で会えると思っています。

 それまでピアニストとしての人生をまっとうしたい。母に少しでもほめてもらうために・・・・・・。

 本当は、一番深く愛している人なのですから。」

最後の最後まで演奏家として生き、天国へ旅立ったフジ子さん。

お母様に「よく頑張ったね」と褒めてもらっていることを祈って・・・

2024
04/26

選曲する時間

今年の発表会の選曲が始まっています。

書いてもらった選曲シートを見ながら、できるだけ希望を叶えられるように、考えています。具体的に曲名まで書いてくれている生徒さんも多く、私が知っている場合は良いのですが、知らない曲も多数あり、その場合にはYouTubeで観たり、お母さん方に動画を送っていただいたりしながら、相談しつつ決めていっています。

また、具体的に弾きたい曲がなくても、質問の答えを見ながら、「こんな感じの曲が弾きたい」という答えを見ながら、魅力的でかつ長い時間をかけて学べる曲を選ぶように努めています。

この選曲には多くを費やしていますが、その生徒さんの成長の振り返りだったり、また足りていないことに気がついたりすることができ、私にとっても貴重な時間でもあります。

発表会でどんな演奏を聞かせてくれるかな、きっと素敵に弾くだろうな、ちょっと背伸びな曲だけど頑張れそうだな、、、などなど、そのイメージはどんどん膨らみます。

以前の発表会から約1年半が経っており、前に弾いた曲を照らし合わせると、みなさんの成長されています。

さらにここから発表会までの約4ヶ月間の成長を見越して、選曲。

なかなか個性あふれる、聴きごたえのあるコンサートになりそう!

ファーストステージの生徒さん、もう何度めかにのステージの生徒さん、大人の生徒さん、それぞれに頑張って参りましょう!

2024
04/15

音楽経験のない保護者様の場合

少し前に音楽経験のある保護者様の場合、という投稿をしました。参観会の時にそのことについてお話くださった保護者様もありました。メリットを最大限に活かせるように私もサポートして行きますので、いつでもご相談ください。

さて、今回は音楽経験のない親御さんの場合です。

「私は音楽経験がなくてわからないのですが大丈夫でしょうか」というようなことを言われることがあります。

自分自身の子育てを振り返っても、自分が関わってきていない(知識がない)習い事をさせる時は不安も多く、何をどうフォローすれば良いのかわからなかった経験がありますので、お気持ちはよくわかります。

さて、今回はピアノレッスンについてのみの言及になりますが、

ピアノを習う際に音楽経験のない親御さんであっても全く問題はありません。

レッスンではお家の方が教えてくれるということは前提にしていません。

逆に「お子様ができたこと」にきちんとフォーカスできる場合が多く、その部分に対して「すごいね!できたね!」と一緒になって喜んでくださる方ので、そういった親御さんの反応は実はお子様にとっても大きなメリットではないかと考えてみています。

そうは言いましても、やはり経験や知識のないことについては不安がつきものだと思います。

・家で親はなにもしなくていいのかしら?

・一体子供がなにを習っているのかわからない・・

そんな時はいつでもご相談ください。

レッスンタイムには今できていれば良いことや、取り組んでいることなども書き込むことがあります。そちらを参考にもしてみてください。

どちらにしても(経験あるなし)、親御さんがいつも気にしてみてくださったり、関心を寄せていただくということがお子様にとっても大きな励みとなっていることは私もレッスンしていると感じます。

これからも是非一緒にピアノライフを楽しみながら、サポートしてくださると嬉しいです。よろしくお願いいたします!

2024
04/09

参観会を終えて

音の木ピアノ教室では3月の年度末に一年のまとめとして参観会を行っています。

内容は、ミニ発表会、一年のレッスンの振り返り、保護者様からのお話を聞いたりしています。

今年も多くの保護者の方に参加していただきました。

普段なかなかお話しすることのない保護者の方からもお話を聞くことができ、私にとってはとても貴重な時間を過ごさせていただいています。

ミニ発表会では生徒さんたちは緊張や照れの中、頑張って弾いてくれました。

いつもと同じ空間だけど、誰かに聞いてもらうというだけで、非日常ですね。

「場数」という言葉がありますが、経験からしか得られないものがあります。

そして保護者の方々の温かい眼差しとエールが子供達にはどれほど嬉しかったかわかりません。

本当にありがとうございました。

懇談会では、私からは一年を振り返りながら「気をつけていることや課題」もお伝えしました。どんな生徒さんも向上心を持ってさらに上を目指せるように常に課題は必要と思っています。

また保護者様からのお話では、前回までは「練習について」のお悩みが多かったように思っていましたので、「練習の方はどうですか?」と尋ねますと、今年は「本人に任せています」「計画を立てて練習しています」「自分から向かうことはないけれど声がけすればやっているようです」「声がけはして、あとは本人に任せています」というお声が多く、みなさんがさまざまな工夫を凝らして、自発的な自宅学習の習慣化を目指しておられることがわかりました。

週一度のレッスンを軸に家庭での練習ができるようになってくると、プラスのスパイラルに持っていくことができますね。

また一方で、音の木の生徒さんの中にも思春期を迎える年齢の方が少しずつ出てきて、今までのように親の声がけに素直に応じなくなってきたというお声も聞こえました。そのような場合には当人に任せてみるのもひとつだと思いますが、任せたら全く練習しないのでは?という懸念もあり、とても難しい部分ですね。

練習はしないけどピアノは続ける!というような、親としたら首を傾げたくなるような矛盾ですが、お子様自身もそのチグハグな感情と必死に戦っておられるように見えます。

まだまだ未熟とはいえ、思春期(反抗期)ということは、自分のことは自分で決めて行いたい、という時期に入ってきたという事だとすれば、少しだけ静観していくことも一つかと考えます。

何かありましたらいつでもご相談ください。

今回の参観会では、お子様の成長に思わず涙する方もいらっしゃって、子育てというパワーのいる仕事と日々向き合っておられる保護者の方々の姿を近くで感じ、より一層生徒さんにしっかりと向き合っていこうと強く思いました。

新年度もどうぞよろしくお願い致します。

2024
03/25

保護者さまの音楽経験のある場合

音の木ピアノ教室ではご家族の音楽経験の有無をお聞きしています。

特に、「導入期のレッスン」を行う上で、親御さんのピアノ経験の有無は気に留めています。

親御さんが幼少期にピアノを習われていた場合、楽譜のことがわかっていたり、お家での練習の必要性をご理解いただけているので、環境としてはメリットしかないと思っていたのですが、多くの保護者の方と関わる中で、デメリットがあることもわかってきました。

例えば、ついつい音を教えてしまう、練習に向かえないことが許せない、できないことがあると「どうしてこんな簡単なことが・・・」と思ってしまう、きつく言ってしまうということがあるそうなんですね

私自身も我が子に物事を教える時、わかっていても感情が伴わないということを経験してきましたので、そのお気持ちが手に取るようにわかります。

しかし、考えさせないままに教えてしまうことの弊害は大きく、少し時がたって「あれ?わかっていないようだな?」と気がついたときは少しだけ遠回りということも少なからず・・・です

なので特に導入期のレッスンにおいては

「お子さんがわからなければ、そのまま持ってきてください」とお伝えしたいです。

指導者として、そのお子さんが理解できる、できないのボーダーラインがわかることはとても大切だと思っているからです。

もし仮にわからなかった事を、お家の人が教えてくれたことによってわかった場合でも、

私にとっては「私が教えたことが伝わった」と認識してしまいます。

あの伝え方と指導でわかったのだな、と言う前提で進めてしまいます。

また保護者の方が宿題がわからなくなる段階になって、サポートが途切れると「急に弾けない、わからない」となり、その結果やる気を失う、となることもごく稀ですがあります。

今ちょうど子育てされている保護者の方々がピアノを習われているときは、厳しい先生も多く、新しい曲を丸々読んで弾けるようにしていくのが当たり前で、やっていかないとひどく怒られたりしたご経験をお持ちなのかもしれません。

それゆえに「宿題をやって行かせなければ」と思ってやらせてみたものの「わからない」と言われればついつい弾けるように教えてしまうのも無理のないことかもしれませんし、習ってきたのだからできるはずだ!と思いたいですが、そこをどうか「もう一度先生に聞いておいで」と送り出してください。

これは「宿題をやってこなくていいですよ!」と推奨しているのではありません。

学齢が小さければ小さいほど、一度やっただけでは理解できない、わからないということはざらにあり、繰り返しお伝えしないと定着は難しいので、お家でわからないことはレッスンへもって行って解決、それ以外のやれるだけのことはやってきてくださいね、という意味ですので、誤解のないようにお願いいたします

いつか音の木を卒業していくときに、自分で楽譜が読めて弾けるようにして送り出したい、、、そのためにはやはり、初めの導入期に自分から楽譜を理解し弾けるように導きたいと考えています。導入期に仮に時間がかかっても、しっかり自分で読む習慣のついたお子さんは、その後の伸び方が違います。

2024
03/01

モノちゃんピアノ

今日、千葉駅周辺に用事があり、以前より気になっていた千葉モノレール駅に設置されたという駅ピアノを探しに…もし空いてたら、弾いてみようかな、、いや準備してきたわけじゃないし、、、どうしよう、、と探していたら見つけました!

あれ?しまってる…

前にこんな看板が。

あらー残念!

もし千葉駅周辺にお出かけの際はよってみてはいかがでしょうか♪

2024
02/18

レッスンのひとこま

ある日のレッスン中に突然、

「なんでピアノ習ってるんだっけ?」

と質問されました(笑)

「え?なんで、、、ってなんでだっけ?」と私(苦笑・・・)

素直な心の声を聞かせてくれた生徒さんに思わず笑いながらも、

この言葉の真意も気になるところがあり・・・

早速ママと共有させていただきました。

最近のご家庭での様子やご本人の生活や感情についても知ることができ、

またお家の方の気持ちや方針も改めて伺うことができました。

お子さんのことは親御さんに聞くのが一番ですね・・・・

ピアノは幼稚園に始められる生徒さんが比較的多いですが、

その生徒さんが小学校に入ると生活がガラリと変わり、

一人でお外に出ることも多くなっていきますね。

時間の管理を自分でするようにもなってくる。

友達との遊びの時間や好きなことをする時間も大切。

自我が芽生え、いずれもう少し学年が上がってくると、

自分に何が必要で何がいらないかを選び始めますね。

その選択をしていく時、

「ピアノは自分に必要!」と思ってもらえるような、

子供達がピアノを人生の彩りとして選べるような、

そんな未来を想像できるように

私も日々、頑張っていかなくては!

玄関でお出迎えしてま〜す
2024
02/06

日常にクラシックを

もしも生活の中にクラシック音楽を取り入れてみたいというときは、

お子さんが遊んでいる時で良いので音楽を流してみてください

朝ご飯とか、遊んでいる時とか、なんでもない時間で構わないので、

さりげなくクラシックを流しておくというだけでいいかと思います

 聴こうとしたり、分かろうとする必要もないですし、だけどなんかどこかで聞いたことがあるな、というだけで、次に出会った時には興味が湧くチャンスになると思います

J POP、アニメやゲームの音楽は確かにわかりやすく心に届きやすい工夫がされているのだと思います。ただそれ以上に、常日頃から触れる機会が多くあり、耳にしているからこそ「興味」に結びつくのだと思います。

親が本好きだと、本を読んでいる姿を見て子は育つので、自然と子供も本を読むようになると聞いたことがありますが、クラシック鑑賞も気負わず、まずは音楽を流すことから始めてみてください。

そして、親御さんが「この曲好き」を伝えたり、「いつか弾いて聞かせてね」のコメントがあれば効果抜群かと思います。

サブスク(アップルミュージック、Spotifyなど)でもクラシックは充実しているようです。

検索をかけるときは「こども クラシック」「名曲 クラシック」「ピアノ 名曲」のように探すといいかもしれません。

2024
01/26

指タッチスーパーボール!

ある本に載っていた教具を自作してみました。

ピアノを弾く時は指先を鍵盤に縦に入れるのですが、棒のように指を伸ばして弾いてしまうということがありますね。

その時、「指先!」と注意されますね、

そういったことを繰り返しながら正しい指の形を体得してくとは思いますが、

こちらの教具はその指先のタッチを無理なく点で捉えることができるものです。

球面になっているため、指先に集中しやすいです。

これを見せた生徒さんがいきなり「ぐみ〜」といって取ろうとしたのは必死で止めましたが 笑

なんとも美味しそうにできました👍

ボンドでくっつけているだけで簡単にできます。

バインダー、スーパーボール、どちらも百均で購入しました

お家でも確認したい方はぜひ作ってみてくださいね

自然と手がこんもりした形に
タッチポイントの確認が簡単にできます

2024
01/21

嬉しい報告💛

年も明けて、そろそろ進学、進級、受験など、変わり目に向けて意識し始める時期ですね

12月の半ばごろ、ある生徒さんのお母様より、「子供が卒業式の伴奏に立候補したようです」とのご連絡をいただきました。

卒業式に伴奏をするという大役に立候補したと聞いて、嬉しくもあり、またその責任ある仕事をどう伝えていくか、色々考えながら、オーディションに向けての指導がはじまりました。

見始めた当初からぐんぐん伸びて、オーディションではその力を十分発揮できたようで、数名の中から見事合格をいただき、3月の卒業式では伴奏をすることになりました。

音の木の生徒さんたちもこの素敵な先輩の姿をみていただきたかったですが、

卒業式に出ることはできないですね・・・

聞くことはできないけど、心より応援しています!

学校では卒業式の他、6年生を送る会の発表などでピアノパートに立候補するお子さんがいらっしゃるようで、レッスンの時に「立候補したんだ〜😃」と報告してくれる生徒さんもいました。

毎週のレッスンに通い、宿題をこなしてきた自分、忙しくても頑張ってきた練習。

それらを発揮してみよう!という選択。

素晴らしいと思います

全力応援しますよ!