2025
04/17

あったものを なくす大変さ

ピアノを始めて習いにきたお子さんの中には、本屋などで売っている「ピアノ付き絵本」を使用していたという方も少なくありません。

色や、音の名前が書いてあって、その通りに押すとメロディが弾けるようになるというものです。

気軽にピアノにを親しむには、よく考えられた方法です。

ただ、レッスンをスタートしてみるとレッスン室のピアノには色も音名ないので、白と黒だけの鍵盤がどのように並んでいるかを把握することから始まります。大して難しくはなく、見つけ方を覚えてしまえば、色や音名がなくてもちゃんと見つけられるようになります。

しかしお家に帰ってからの練習でその絵本を使ったり、ピアノの鍵盤にドレミのシールが貼ってあると、自力で探すということから離れてしまいますね。

結果的に、週に一度のレッスンの時しか自力で探さないことになってしまうのです。

「レッスン室に来ると弾けない」

「レッスンに行くとわからない」

「レッスンは難しい」

子供達は苦手意識を持ちかねないのです。

ピアノを習い始めたらお家の練習楽器は、ドレミの振り仮名がないもの、光や色で弾く場所を教えないものでお願いいたします。

ピアニカにもドレミのシールが貼られていると聞いたこともありますが、これは学校の指示の場合は仕方ありませんから、できるだけ練習に使わないようにしていただくのが良いと思います。

保護者の方からは

「習い始めの大切な時に、お家でわからないとやる気がなくなるのでは?」

という心配の声も聞かれますが、個人差があってもみなさんわかるようになってきています。そして自分で探せるということに喜びを感じています。自分で場所探しができるようになるのを待ってあげてください。

保護者の方がピアノ未経験でお子様に聞かれても答えられないという場合は特に不安だと思いますが、保護者の方がわからなくても、お子様がわかるようになれば良い、と私は考えます。逆に保護者の方がわからない方が良いこともあるようです。

今まであったものをなくすということには大きな試練があります。

自転車で補助輪を外す時の困難さのようなものかもしれません。

(最近はストライダーという最初から補助輪がないものでバランスを養うというものがあるそうですね・・・・!画期的!!)

教室では自力でドレミファソラシドの場所を探せるように指導しています。